ウェハーに成膜した膜などに、X線をサンプル表面にすれすれに入射させ、反射してきたX線の強度変化から膜厚と膜の密度、
表面・界面の粗さを求めることができます。下の原理イメージ図のように、膜の表面と界面で反射したX線の強度は膜厚の
厚みにより変化します。また、X線の全反射を起こす臨界角を求めることにより、膜の密度と膜厚を同時に求めることが
できます。

XRRの測定原理図
実際に測定したXRRの結果を下図に示します。SiウェハーにDLC(ダイヤモンドライクカーボン)を成膜したサンプルを
用いています。
測定されたプロファイル(青線)と、下図のモデルを用いてシミュレーション(赤線)したプロファイルが一致するように、
モデルの各パラメータを変化させて、密度・膜厚・ラフネスを決定します。


計算に用いた薄膜のモデル XRR測定プロファイルとシミュレーション
・半導体デバイス:TaN, HfO2, Low-k膜, 各種ALD膜等
・光学デバイス:多層膜ミラー、フィルター等
・材料科学、薄膜材料:グラフェンやMoS2などの2次元材料
<特徴>
1. 非破壊で分析可能
2. 密度と膜厚が同時に測定可能
3. 結晶でもアモルファスでも測定可能
4. 数層程度の多層膜の評価
5. 膜厚は数 nm ~ 300 nm 程度(材料によります)、密度のみなら膜厚不問
<欠点>
1. 曲率のあるサンプルは不可
2. ナノメートルオーダーの平坦な表面が必要
3. 測定範囲が数 mm 以上
4. 類似の膜密度同士の組み合わせでは評価が困難
5. 大まかな組成、構造の情報が必要