SiC等化合物半導体への注入温度別の注入イメージ
イオン注入とはイオン化した物質を固体に注入することによって、その固体の特性を変化させる加工方法です。半導体製造における前工程などでは、イオン注入を用いることによって、ウェハに適度な不純物を導入することができ、半導体デバイス特性を向上させることができます。
イオン注入とは何か、もっと基礎理論を知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。
⇨「イオン注入について」
イオン化された原子あるいは分子を、10KeV〜8MeV(当社例)に加速し、試料(基材)に打ち込むことにより、試料(基材)の性質を変えることができます。
加速電圧が高いほど注入エネルギーが高くなり、深く注入されます。2値に帯電したイオンを利用することにより、注入エネルギーが2倍となり、より深い部位への注入が可能となります。
イオン注入についての基礎知識をまとめた
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下図の通り、室温注入と高温(500℃)注入でのダメージの差が大きいことがわかります。高温注入することによって、半導体への注入ダメージを緩和させることができます。
SiC等化合物半導体への注入温度別の注入イメージ
下図の通り、高温(500℃)注入後のアニール処理でさらにダメージが抑えられていることがわかります。
SiC等化合物半導体への注入温度別の注入イメージと
アニール処理後のダメージの変化