分析サービス担当
後進を育成することが今後の目標です。
イオン注入サービス担当 Mさん
イオン注入装置のオペレーターとして、ウェハに対し半導体の製造工程の一部であるイオン注入を行っています。イオン注入といっても、求められる条件が多種多様です。そこでお客様から依頼された条件に沿って、注入サンプルに対してイオンを正確に注入する必要があります。
1日で注入作業を終えなければならない案件の他、大量のウェハに対してまる2日かけて注入する案件もあります。注入するのが半導体ということもあり、専用のクリーンルームにて粛々と作業を進めています。
イオン注入そのものはオーダー通りに行いますし、製造品質は注入装置の性能で決まってしまうので、オペレーターに高い技術力が求められることはありません。ただ、私が扱う注入装置には自動搬送する機能がないうえに、人の手でデータ入力をする必要があります。その都度、一枚一枚サンプルをセットし、必要情報を調整しながらインプットするため、数十枚ものサンプル注入をするときなど、とても時間と手間がかかります。
個人的には大変な作業とは思っていませんが、決められた納期を守るためには漫然と進める訳にはいきません。そこで、これまでの過去の作業データと経験値から推測し、自分なりの目標を決めて、効率よく進められるよう工夫しています。その結果、大量のサンプル注入を終えたときには、喜びと達成感に満たされます。
【1日の仕事の流れ】
8:30〜
【出社】車で通勤しています。
9:00〜
【研究開発】毎週月曜はシミュレーション・機械学習関連研究の打ち合わせ、相談などをしています。
10:00〜
【イオン注入業務】担当は8MeV装置です。案件がある時は条件などを間違えないように作業します。
12:15〜
【昼休憩】基本はコンビニで買ったご飯です。
13:10〜
【研究開発】毎週月曜はGaNPJの定例会議です。電気特性評価の担当で、測定~解析まで行います。
14:00〜
【イオン注入業務】
16:00〜
【事務作業】GaNPJの報告書作成など行なっています。打ち合わせが無い日は基本注入作業、注入作業完了後にDX化業務や研究開発の解析を行っています。
イオン注入に取り組む前に、営業さんから納期の目途を聞かれるケースがあります。そんなとき、これまでの過去の作業データがとても役立ちます。その一方で、扱う注入装置は紙ベースでしか記録がないため、一つひとつ手作業で過去データを探す手間がありました。
そこで作業記録のデータベース化を提案し、データベースから必要事項が簡単に検索できるよう検索システムを作成しました。未経験ながらプログラミングに取り組んで大変でしたが、おかげで探し出す手間が省け、スムーズに作業に取り組めるようになりました。
職場の雰囲気が良く、わからないことがあれば気軽に聞ける環境です。おかげでイオン注入に関する作業の進め方や操作方法など、何ひとつ問題なく習得することができました。ちなみに私が教わった先輩は、注入のエキスパートですが、とてもフランクに接してくださるので、とても仕事がしやすいですね。
また、作業自体もストレスなく進められるうえに、残業もほとんどありません。これは社内体制が整っており、うまくスケジュール管理がされているおかげだと思っています。
業務の効率化に役立つので、今後も注入装置の作業データベース化を進化させたいと考えています。将来的にはパソコンで注入装置の制御ができるようになるといいのですが、かなりハードルが高い目標です。より一層、プログラミングの知識を向上させながら、その夢の実現に向けて努力していきます。